#05:セルフケアは何をやればいいのでしょうか?

メンタルヘルス対策研究所の高橋です。

メンタルヘルス対策に関するあれこれを情報発信しています。

みなさんの日ごろの社内の健康管理やメンタルヘルス対策、ストレス対策に参考にしてもらえると嬉しいです。

前回、企業における4つのメンタルヘルス対策をお伝えしましたが、イメージがわきましたか?

今日はそのうちのセルフケアについて少し深堀していきましょう。

まず簡単にできる5つの方法をお伝えします。

1.規則正しい睡眠

十分な睡眠を確保することは、ストレスの軽減や感情の安定に役立ちます。

これについては前々回のブログにもかきましたが、まず6時間の睡眠は確保してください。そして毎日同じ時間に寝て同じ時間に起きるようにしましょう。それにより生活リズムが整い、メラトニンやオレキシンなどの分泌のパターンが安定し、自律神経のバランスも整えられます。また自律神経の調節に関連している神経伝達物質として、アセチルコリン、ノルアドレナリン、セロトニン、ドーパミンが主要なものですが、これらも睡眠と深く関連しています。

2.バランスの取れた食事

健康的でバランスの取れた食事を心がけましょう。栄養豊富な食品を摂取することで、体と心の健康を保つことができます。

特に以下のものは自律神経を整えるために効果的と言われています。

i) マグネシウムが豊富な食品: マグネシウムはストレスを軽減し、リラックスを促進するのに役立ちます。マグネシウムが豊富な食品には、ほうれん草、アーモンド、バナナ、アボカドなどがあります。

ii) Omega-3脂肪酸を含む食品: Omega-3脂肪酸は、心の健康とストレス軽減に役立ちます。特に、青魚(サーモン、マグロ、サバなど)や亜麻仁油、チアシードなどの食品に多く含まれています。

iii) ビタミンB群: ビタミンB群は、エネルギー代謝や神経機能に必要な栄養素です。ビタミンB群が豊富に含まれる食品には、全粒穀物、ナッツ類、レンズ豆、緑黄色野菜などがあります。

iv) カルシウムを含む食品: カルシウムは筋肉の収縮やリラックスに重要な役割を果たします。カルシウムが豊富な食品には、乳製品(牛乳、チーズ、ヨーグルト)、豆腐、緑黄色野菜などがあります。

v) 抗酸化物質を含む食品: 抗酸化物質は、ストレスによる細胞ダメージを軽減し、神経系を保護するのに役立ちます。抗酸化物質が豊富な食品には、ベリー類(ブルーベリー、ラズベリーなど)、緑茶、オレンジ、アボカドなどがあります。

これらの食品をバランスよく食事に取り入れることで、自律神経のバランスを整え、ストレスや不安を軽減するのに役立ちます。

3.適度な運動

運動はストレスを軽減し、心の健康をサポートします。毎日少なくとも30分の運動を心がけると良いでしょう。ウォーキングやストレッチ、ヨガなど、気軽にできる運動から始めてみてください。軽い運動により、全身の血流がよくなることで、筋肉の緊張がとれたりします。更に本格的に運動するならば、緊張や興奮などの刺激とその後のリラックスとのバランスが自律神経の働きを活性化します。また、練習により、いままでできなかったことができるようになると達成感があり、ドーパミンなどが分泌されて、快感にもつながります。ただし、運動のし過ぎは免疫系の働きを弱め、体力消耗につながることもあるため、体調管理をしながら怪我などをしないようにするとともに、適切な運動量と運動強度をこころがけてください。

4.ストレス管理

ストレスはメンタルヘルスに悪影響を与える要因の一つです。ストレスを軽減するためには、リラックスする時間を設けたり、深呼吸や瞑想を行ったりすることが効果的です。

これらは緊張をへらして交感神経の緊張をやわらげ、副交感神経を活性化することで自律神経を整える効果も期待できます。

また物事への構えや考え方を調整できるようにすることで、ストレスを軽減することができます。代表的なものとしては認知行動療法がありますが、書籍やアプリで学習することもできます。ストレス管理スキルとして練習するほどに上手に思考や行動をきりかえられるようになり、感情のコントロールも上手になります。

5.趣味や興味のある活動

興味のあることに時間を費やすことは、リフレッシュやストレス解消につながります。趣味や関心のある活動を見つけて、定期的に楽しむようにしましょう。楽しみや喜びを感じるとき、報酬系が活性化され、ドーパミンが放出されます。これにより、楽しみや喜びをもたらす出来事や行動に対する快感が強化されます。例えば、好物を食べる、愛する人との交流、好きな音楽や映画を楽しむなど、さまざまな活動や体験がドーパミンの放出を促します。また、ドーパミンは運動や学習にも関与しており、目標を達成したときや新しいことを学んだときにも放出されます。これにより、達成感や充実感を感じることができます。趣味をふかめることで達成感や充実感を得るチャンスが増えます。

その他にも、セロトニンやエンドルフィンなどの神経伝達物質も、喜びや幸福感に関与することがありますが、ドーパミンは特に報酬系での快感との関連が強く、楽しみや喜びにおいて重要な役割を果たしています。

6.ソーシャルコネクション

友人や家族との交流は、精神的な健康に重要です。支え合える人々とコミュニケーションを取ることで、孤独感を減らし、心の安定を保つことができます。悩みをきいてもらうことですっきりすることや、一緒に解決策をかんがえてもらえるなど、前向きな対処を支えてもらうこともできます。ただし、愚痴のはけ口だけにしていると、どうしても思考が後ろ向きになることでますますストレスが増強するといわれているので、この点は気を付けましょう。自分のなかで努力したことや頑張ったことを伝えてそれをうけとめてもらうことで、承認欲求がみたされるので、自己肯定感の維持に役立ちます。また、楽しい会話が弾むことで、元気がでたり、活力がわくこともよくあります。どちらにしろ、安心できる関係が大切です。

これらのセルフケア方法は、日常生活に取り入れやすいものです。自分に合った方法を見つけて、定期的に実践することで、メンタルヘルスをサポートすることができます。参考にしていただけると嬉しいです。

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